景色を望む展望台に滞在の動機をつくる
小倉城は観光で小倉を訪れる人々が立ち寄る拠点です。 その天守閣の最上階は、かつては小倉の景色を望む展望スペースでした。
景色を眺める場所に、人が集まって過ごせる場をつくる。その中心として置くのが、今回のバーカウンターです。
その中心として据えられたのが、フロアの雰囲気を形づくるバーカウンターの設置でした。施工を手がけたのはFuture Studio株式会社です。 単に飲み物を提供する台を置くのではなく、訪れた人が思わず語りたくなる体験の場をつくる方針が定まりました。
豊前國の歴史と木材の産地を結ぶ素材選び
カウンターの設計にあたり、同社は土地の歴史と文化を素材そのものに込めることを目指しました。 小倉城がある地域と近隣の山林には、かつてつながりがありました。
現在の行政区分では分かれていますが、この地はかつて豊前國としてつながっていました。その領域のうち、旧中津藩にあたる京築地域は林業が盛んな土地です。
京築地域で育つ京築ヒノキは、年輪が詰まって細かく、色合いが美しい良質な木材として知られています。同社はこの京築ヒノキをカウンターの主材に選びました。
材料の調達では、担当者自身が足を運びました。現地の豊築森林組合や京築ブランド館の協力を仰ぎ、空間にふさわしい良質な木材を確保しています。
コストの制約を丁寧なはぎ合わせ工法で乗り越える
カウンターの造作では、幅の広い一枚板を使う手法が理想とされていました。 しかし、一枚板を用いるにはコストの制約がありました。
そこで同社は、複数の板を横につなぎ合わせるはぎ合わせ工法を採用しました。板の木目を慎重に見極めながら接合することで、費用を抑えつつ一枚板のような一体感を追求しています。
完成したカウンターは、一体感のある美しい仕上がりを見せました。 手触りから木材の質の高さと職人の仕事が伝わる造作となっています。

カウンターの上には、小倉藩の殿様ゆかりの上野焼で作られた花器を据えました。生花の先生に依頼して花を活けてもらい、最上階の空間に落ち着いた時間と気配を整えています。
クラブイベントや寿司体験が催される交流拠点へ進化
新設されたバーカウンターは、最上階で開かれる催しの中心となっています。 木肌の温もりと落ち着いた佇まいで、訪れる観光客を迎えています。

現在フロアでは、クラブイベントや寿司体験など、多様な催しが開催されています。かつては小倉の景色を望む展望スペースだった最上階は、人が集まり時間を共有できる場所へと用途を広げています。
カウンターに地域の木材を使い、手で触れながら豊前國の風景や地域の手仕事について知ってもらうきっかけを作ります。設備がひとつ加わったことで、天守閣の最上階に新たな催しの場が生まれました。
店舗の造作工事と合わせて相談できる業務
Future Studioでは、店舗の設計施工の相談を受け付けており、小倉城天守閣にバーカウンターを設計施工した実績があります。 店舗の設計・施工や改修のご相談は、現場を見たうえでお受けします。 内装の造作だけでなく、給排気設備や空調の不具合改善、部分的な改修工事の相談も可能です。



